まいぷら

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トレッキングブーツ

トレッキングブーツは、要するに山を歩くときに履く登山靴です。衣食住のすべてを全て担ぎ上げて山中を歩き回る登山で土台になるのは足であり、その足を保護する履き物がトレッキングブーツです。起伏ある山中を歩くためには、山を歩くために作られた靴(ブーツ)が必要で、その選び方を疎かにすると辛い登山になります。

山旅(登山、トレッキング)の靴

登山やトレッキングの専門誌や登山用品店に陳列されている靴を眺めると、足首の低い一般的なスニーカーのような靴から丈の高い靴まで種類があり、概ね以下のタイプに分けられます。

トレッキングブーツの種類
  • ライトトレッキングブーツ
  • ミッドトレッキングブーツ
  • オールレザーブーツ
  • プラスチックブーツ

最近の登山用ブーツは多種多様で、これらの線引きは難しいと思います。そこで、ライトトレッキングブーツとミッドトレッキングブーツを軽登山靴、オールレザーブーツを重登山靴と分類して、メリット、デメリットを整理してみたいと思います。(プラスチックブーツは雪山で使いますので除外します。)

軽登山靴

軽登山靴は、軽いと書くだけありトレッキングブーツの中で軽い登山靴になります。ゴアテックスブーティ内蔵が一般的で、軽くて履きやすく蒸れにくくて扱いやすいです。足に馴染みやすくメンテナンスも簡単で、種類が豊富でオシャレな色遣いのため、多くの登山者が愛用しています。荷物が軽い日帰りや小屋泊に向いており、靴が硬くてアイゼンが装着できれば、初冬や残雪期でも対応できます。

デメリットは雨に弱いことです。布製のため大雨に歩行すると雨が染みます。別売りの防水スプレーで防水措置を施す必要がありますが、次第に防水効果が落ちるため定期的に防水措置した方が良いです。また、ミッドソールにポリウレタンが使用されていると突然ガバッとソールが外れることがあります。一般的に寿命は5年と言われ、特に2~3年ぶりに靴を使用すると前触れもなくソールが剥がれることがあります。

重登山靴

重登山靴

基本的に革で作られるブーツです。文字通り重くて、革製品のためメンテナンスが面倒です。革ブーツは表出しと裏出しの2種類あり、革の表面が外側か内側により分けられます。革がツルツルしているのが表出し、ガサガサしてるのが裏出しです。どちらも性能やメンテナンス方法は変わらず、防水ワックスを塗り込んで防水性を高めます。

たまに防水ワックスを塗らずに入山して、つま先だけが濡れて変色している方を見かけます。革は水を吸うと重くなり、水分で革が腐る可能性があります。防水ワックスを塗り込んでいくと次第に黒光りしてきて、自分用の登山靴が完成していきます。また、歩くにつれて革が自分の足に馴染んでくるので愛着が湧いてきます。

防水ワックスを塗る場合、縫い目は水が染み込みやすいため、革とソールの繋ぎ目(縫い目)を重点的に塗ると良いです。しっかりとメンテナンスさえすれば、重登山靴は一生ものになります。耐久性や保温性は布ブーツの比ではなく、靴が硬いのでアイゼンやわかんも装着できます。重登山靴1つで年間を通じて活躍できるうえ、ソールが古くなればソールだけを張り替えれば済むため、長く山に登るならコスパが良いです。

一般的に重荷を背負う場合は、重い靴の方が安定すると言われます。重荷がどの程度を指すのか分かりませんが、雪山のほか3000メートル級の山や幕営山行など重荷を担ぐ場合は重登山靴を選択しています。

靴のサイズの選び方

登山靴を選ぶのは正直難しいと思います。登山は重荷を背負いガレた坂道を登るため、靴が合わないと悲惨そのものです。人の足は十人十色と言われ、既製品の靴が完全に合うはずはありません。また同じサイズの靴でも、メーカーで多少大きさに差があるので、いろいろな靴を試す必要があります。そのため靴を通販で購入することはあり得ません。

一般的な靴の選び方は、ヒモを絞めずに靴を履いて、つま先をトントンして指一本入る位のサイズの靴を選びます。店内で30分ほど歩いて足に当たりがないか確認します。登山用品店では起伏のある設備が用意されているため、山のガレた道や斜面を想定して歩いてみると良いです。

ローカットとハイカット

登山用品店には、ローカットとハイカットのブーツが売られています。ハイカットブーツは足首を保護するため捻挫防止になり、種類が多くて選びやすいため多くの登山者がこちらを選んでいます。一方、ローカットブーツは、軽くて歩きやすく普段履きにもなります。

登山する山の規模にもよりますが、捻挫などのリスクを考えると初めて登山する方はハイカットブーツを購入した方が良さそうです。ローカットブーツはスニーカーのように履きやすいですが、活動範囲が低山に限られます。ハイカットブーツがあれば、低山から比較的高い山まで対応できると思います。

ビブラムソール

ソールとは靴底にあるゴムなどの素材で滑り止めの役割があります。ソールにより地面を掴むグリップ力が変わるため、最近ではビブラムで無ければ登山靴にあらずと言わんばかりに、ほとんどの登山靴がビブラムソールを採用しています。

普段靴のような靴底がツルツルであれば滑りやすくて事故に繋がりませんが、個人的にはビブラムソールがベストだとしてもブロックタイプのソールであれば登山でも使えると思います。

靴が足に合わない時の対処方法

購入した登山靴が足に合わずに靴ズレを起こすトラブルが多いようです。靴のサイズが小さい場合、革ブーツであれば我慢して革が伸びるまで歩けば少しは対応できますが、布ブーツはほとんど変化しないため買い換えるしかないと思います。

靴のサイズが大きい場合は、靴下を厚めの靴下に変更するかミッドソール(中敷き)を変えることで改善します。柔らかい革ブーツであれば、歩けば歩くほど革が伸びてだんだん緩くなるため、ミッドソールを変えて足に合わせた経験があります。

まとめ

まとめてみると、以下の注意点を守ることが大事だと思います。

登山靴を選ぶポイント
  • 靴の大きさは靴を履いて指一本入る位のサイズ。
  • 足の形は十人十色であり、様々な靴を履いて試してみる。
  • サイズが合わない場合は、中敷きや靴下を変えて調整したとしても限度があります。
  • 重登山靴は、山を登る前によく歩いて靴を足に馴染ませます。
  • 革靴には防水ワックスを塗るようにします。