まいぷら

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山旅(登山)の靴ひもの結び方

靴を購入したときに自宅で行う儀式が、靴に靴ひもを通す作業だと思います。靴を手に入れた悦びに駆られ、早く山に行きたい気持ちで一杯だと思います。靴を購入すると靴ひもが付属していますが、やがて古くなると交換が必要となります。ここでは、靴ひもの種類と特徴、登山で最適な靴ひもの結び方、靴ひもの交換時期を纏めてみます。

登山靴の靴ひもの種類

靴ひもには、平たいヒモと丸いヒモがあります。一般的に布ブーツであれば丸ヒモで、革ブーツは平たいヒモが多い気がします。丸いヒモと平たいヒモの違いは、丸いヒモは結び易いですが緩みやすく、平たいヒモはその逆と言えます。これらは極端に違うわけではないため、どちらで無ければならないというものではありません。

登山靴の靴ひもの結び方

登山靴は大抵ハイカットブーツで足首を保護するように作られています。靴ひもを通す場所は、つま先側が輪にひもを通して、足首の辺りでフックに引掛けるようにして靴ひもを結ぶことになります。靴を履いて踵をトントンとして踵と靴が密着している状態で靴ひもを結びます。最初の足の甲に当たる部分は一般的な靴と同じ要領でしっかりと絞めれば良いですが、最後のフックのかけ方は人により異なります。

フックにひもを通す場合、一般的には靴ひもをフックの下から上に通して順次結んでいきますが、たいていの登山者は靴ひもをフックに架ける場合、緩みにくくするため、一般的な方法とは逆にフックの上から下に通して、次のフックへと結んでいきます。すべて靴ひもをフックの上から下にかけていくと締まりすぎる場合は、一番最後のフックだけ靴ひもをフックの上から下に通しても良いと思います。

緩みにくくて解きやすい靴ひもの結び方

登山靴に靴ひもを通し終えたら、最後に蝶結びをすれば完了ですが、通常の蝶結びでは歩行中に結び目が解けやすくなります。よく蝶結びの後に、エンドに当たる靴ひもの蝶の部分を間結びにする人がいますが、坂道などの歩行中に結び目が硬くなり、靴を脱ぐときに簡単に解けずに苦労することがあります。

緩みにくくて解きやすい靴ひもの結び方は、蝶結びの摩擦を強くするだけです。その方法は、最後の蝶結びをする行程で、通常1回だけひもを通して仕上げるところを、もう1度ひもを通すだけです。蝶結びと同じ構造ですが、2重にする摩擦で緩みにくくなります。文字だけで説明するのは難しいですが、原理は蝶結びと同じなので、実際に結んでみると簡単です。仮に結び目が硬くても、蝶結びと同じ要領で簡単に解くことができます。

登山靴のひもの締める強さ

登山では一般的に「登りは緩め、下りはきつめ」に靴ひもを締めると言われます。その理由は、起伏に合わせた足の動きによるもので、登りは足首に余裕を持たせるために緩めで、下りはつま先に過度な加重が掛からないようにきつめに締めると言うことです。基本的にはその通りだと思いますが、山は起伏があり登りと下りを繰り返すことが多いため、それほど気にする必要はなく、登も下りもきつめに締めていれば良いです。

新しい靴ひもは弾力があるため、登りで靴ひもを緩めにしなくとも、靴ひもが伸びて足首の動きに柔軟性が生まれます。靴ひもが古くなると弾力が失われてしまうため、靴ひもが硬いと感じた時は、靴ひもが切れる前に買い替えた方が良いです。なお、靴ひもには防水スプレーは施さないようにした方が良いです。靴ひもがコーティングされて硬くなります。