まいぷら

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山旅(登山)で使う水筒

登山は激しい運動のため、汗や呼吸から体内の水分が抜けていきます。体内の水分が不足すると熱中症に陥りやすいなど、正常な判断ができない状況になることも想定されます。残念ながら山中には自動販売機は無く、一部の水場でしか水分が得られないため、持ち歩いた水分で補給する必要があります。岩場の多い山の中で安全に水分を持ち運ぶ水筒などの容器が必要になります。

山旅(登山)で使う水筒

水筒

登山で使用される水筒は、多くがステンレスやアルミで作られています。どちらもポリタンクのようなプラスチック臭がするなどは無く、飲み水を運ぶ容器として支障はありません。ステンレスは耐久性た高く保温・冷温機能を有する商品が多いです。アルミは軽量で耐久性も優れて安価ですが、常温の飲み物を持ち歩くのに適します。

水筒のサイズはどれも同じような機能と容量であり、お好みのデザインで選択しても良いと思います。本質ではありませんが、水筒の口をひねるタイプが多く店頭に並びますが、つまみを押してパコッと口が開くタイプを愛用しています。なお、岩場でぶつけて使用しているうちに水筒はあちこち凹びますので、水漏れが無いか確認した方が良いと思います。

ペットボトル

コンビニなどで手軽に購入したペットボトルを山に持ち込むことがあると思います。これまで市販のペットボトルで水漏れなどの失敗は一度も無いため、それなりの強度はありそうです。しかし、岩などにぶつけて破損したり、キャップの取り付けが悪くて水漏れを起こすなどが想定されます。

山中で容器が破損して飲み水を失うことは危険な事態と得るため、積極的にペットボトルを使用するのは避けた方が良いと考えています。しかし、軽量なペットボトルは使い勝手が良いため、幕営山行などではウイスキーを入れる容器として小さいペットボトルを活用しています。数回の山行で交換するようにしていますが、今のところ特に問題が起きたことはありません。

プラティパス

アメリカのカスケードデザイン社から販売されている新世代タイプの水筒です。柔らかいプラスチック製で小さくコンパクトになり、耐久性が高くプラスチック独特の臭いが移りません。ハイドレーション用のチューブなどもあり、アルミ製の水筒と異なり幅広い使い方ができます。

プラティパスは容器が柔らかくて飲みにくく、大切な水をこぼしたことがあるため、調理などの水を持ち運ぶポリタンクのような役割として使用しています。ポリタンクの場合、独特な臭いが水に移りますが、プラティパスはそれが無く、使用後にコンパクトに収納できて重宝します。

サーモス

サーモスは、いわゆる魔法瓶のことで温かい飲み物は冷めにくいし、冷たい飲み物は冷たいままで持ち運ぶことができます。サーモスを開けるだけで、夏の山で冷たい飲み物を、冬の寒いときに暖かい飲み物を飲むことができてとても便利です。

サーモスは二重構造で温度を保つため、水筒に比べると若干重くて外見ほど中身が入らない弱点があります。荷物が増えた感じがしますが、冬山でコンロに火をかけて湯を沸かさずに取り出すだけですぐに温かい飲み物を飲むことができるのは有難いです。

ハイドレーション

山岳マラソンなどの方が使用している水筒です。水を入れた容器をザックに忍ばして、その容器から伸びるチューブを吸うことで水分補給できるという優れものです。いちいちザックから水筒を出さずに飲みたいときに水を吸うことで水分補給できます。

どれくらい水を用意すべきか

水を持ち歩く量は悩む問題だと思います。人それぞれ水の消費が異なり、気温、湿度、体調などにより水分の消費量が変わり、山行の行動時間などにより異なるため、正解は無いと言えます。基本的には夏の低山は1リットルあれば足りますが、長い時間歩く場合は2リットルで足りないことがあります。冬場は比較的消費量が減るため、水分を減らしても良いと思います。

どのように水分補給すれば良いか?

昔の時代は、部活動などの指導も同じですが、水を飲むと疲れるため極力水分補給しないように指導されたものです。現代の科学では、水分は極力摂取した方が良いことが知られています。山ではコンスタントに水分を補給すると良いです。一般的に登山では1時間に1度くらい休憩を取るため、休憩時にがぶ飲みせず水を口に含む程度が目安になります。

基準としては唇が乾いてきたら体内の水分が減少したサインであり、この頃には休憩時に少し水を口に含むようにした方が良いです。真水は体内に吸収されるまで時間がかかるため、がぶ飲みせずに定期的に少しずつ補給した方が良いです。喉が渇いてがぶ飲みすると一気に水を減らすうえ、バテやすくなると言われます。

真水とスポーツ飲料

登山に使用する水分は真水とスポーツ飲料のどちらが良いか意見が分かれるところです。スポーツ飲料は体液に近いため、体内への吸収力が高くて効率よく水分補給することができます。また、糖分が多く含まれるため、疲労回復にも良いと思います。

昔は登山では必ず真水を持ち込むことを教えられました。水分補給に使用するだけではなく、怪我をしたときに真水洗いをすることができるためです。現在は消毒する薬品や道具もあるため、必ずしも真水で無くとも良いかもしれません。

山水を飲むのは悪いのか

山の水はたいていおいしいため、行動中に水場でそのまま数口程度水を飲むことがあります。山の水には、動物の糞尿が混ざっているので下痢をすることがあると言われ、基本的には煮沸消毒して飲むべきで、特に胃腸の悪い方は気をつけた方が良いです。

幕営山行の場合などでは、水を2~3リットルの水を持ち込みますが、一日の行動の終わりに持ち込んだ水を水筒に入れて、山で汲んだ水を調理に使用します。調理は火にかけることになるため、その時に煮沸消毒していることになります。