たばこはなぜやめられないか?
タバコの歴史は、1492年コロンブスのアメリカ大陸到達より始まるとされている。
アメリカ大陸に到着した際、原住民たちは宗教的儀式の一つとしてたばこを吸っていた。 そのたばこのことを、タバクムと言っていて、これが現在のたばこの由来となった。
現在では紙巻、葉巻、パイプなどを用いているが、当時の用法も以下に示すようにかなり似ている。
西インド諸島 | 葉巻に近い |
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ハイチ | 管を使って鼻で吸引する |
南アメリカ | シュロ葉でタバコを包み喫煙 |
たばこの普及
コロンブスが持ち帰ったたばこは、癖が強いく湿布薬や病気の治療などに使われていた。
そこで、イギリス人が改良を行い、癖のないたばこを開発した。
1881年にはアメリカでたばこ生産用機械の開発に成功し、この頃からライター、マッチの開発され、20世紀当初にはフィルターを発明された。
日本では、鉄砲伝来の時にたばこが持ち込まれ、喫煙の習慣が始まったのは1590年頃で、キセルでの使用だった。
このように普及したたばこですが、規制された時代もある。 世界で初めてタバコの規制を行ったのは、イギリスのジェームス一世。 日本では豊臣秀吉や徳川家康が栽培等に規制を行ったが、どれも実効を得ることはなかった。
たばこはなぜやめられないか
医学的に薬物をやめられなくなる過程は、依存性のある薬物の場合、摂取したときの受ける感覚、薬物と社会環境の 3つに起因するためと考えられているそうだ。たばこに関してもこれらが当てはまるように思えます。
「依存」について言えば、だんだん「耐性」が形成されれば量が増えつづけていく。耐性とは、体内で代謝が早くなること。
耐性ができると「退薬症候」または「離脱症候」と言う現象が起こる。簡単に言えば、薬物が体内から消失していくと不快感を生じること。 例えば集中力の低下、イライラするなどで、多分たばこを吸っている人ならだれでも経験したことでしょう。
たばこの体への影響
ニコチンは速やかに吸収され、血液により体内をかけ回る。脳に達するのに10秒とかからないそうだ。
けれど、その他の経路から吸収されるニコチンは速やかにはいかないそうで、肝臓でコチニンと言う物質等へ代謝され、それが半減するのが19時間~40時間と長い時間かかるそうだ。
喫煙すると鎮痛効果、血圧と心拍数の増加、延髄にある呼吸中枢での抑制と興奮という効果などが現れ、胃の収縮力を低下させるそうだ。 また、体内のカテコールアミンと言う物質を抑制するため体内の血糖値が上昇するそうで、これらの影響から喫煙者は食欲が少ないことが多いらしい。
百害あって一利なし?
喫煙は健康に悪いものとされていますが、分裂病、アルツハイマー病、パーキンソン病などに効果があるとされています。
現在の喫煙は?
JTホームページにたばこ関連のデータがあり、喫煙者数は減る傾向にあるようです。また、2003年7月(?)からたばこの値段が上がることを考えると、 さらに喫煙者の減少が見込まれるかと思う。
更新日時:2003/5/29