メムノンの巨像

王家の墓へ向かう途中のさとうきび畑の間に突然2体の巨像が聳えています。新王国時代にアメンホテプ3世の命によって建てられたメムノンの巨像はアメンホテプ3世自身の巨像です。巨像の高さは22mあり創建当初は頭上には王冠が乗せられました。また、かつては座像の後ろにはアメンホテプ3世の葬祭殿がありました。
メムノンの巨像と呼ばれる所以はトロイ戦争の英雄の名を取ったことです。エチオピア王でトロイ戦争の英雄で、ギリシャ神話の女神エーオースの息子メムノンの名をとって「メムノンの巨像」と呼ばれるようになりました。
平坦な地形
平地にメムノンの巨像はあります。
メムノンの巨像
巨像に膝枕してみました。
もともとは巨像の他にも建造物が建てられていたようですが地震によって崩壊し現在では巨像しか残されていません。また紀元前27年の地震によりヒビで風が吹くことによって「像が歌う」といわれるようになり多くの観光客を集めたといわれています。その中にはローマ皇帝ハドリアヌスもいたそうです。しかし193年~212年の修復により像が歌うことは無くなりました。
畑につけられた道の脇にあることから特に入場料は必要ありません。巨像の周りには観光客のほか少数の土産物を売る人がいるだけでエジプトにしては比較的静かな観光地でした。