王家の谷

歴代のエジプト王の墓がある谷を「王家の谷」と呼んでいます。紀元前1250年頃にトトメス1世がファラオの墓地を造ったことが始まりとされています。「王家の谷」と名付けたのはヒエログラフの解読に成功しエジプト学の父と称されるシャンポリオンです。
古代のエジプトでは、ナイル川を挟みカルナック神殿やルクソール神殿がある東岸は「生者の世界」とされ、反対に王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿などの墓地遺跡群がある西岸は「死者の世界」とされてきました。太陽の沈む西の先に来世があると信じたため西岸に墓地を建設したといわれています。
ツタンカーメンの墓
王家の谷には多くのファラオの墓がありますが、そのうち最も有名で世界を驚かせたツタンカーメンの墓があります。ツタンカーメンの墓は1922年イギリスの考古学者ハワード・カーターにより発見されました。王家の谷にある他の王墓が盗掘の被害を受けていたにもかかわらずツタンカーメンの墓だけは盗掘の被害を全く受けておりませんでした。
2千点以上にも及ぶ副葬品が完全な状態で遺されており、王墓で見つかった黄金のマスクは世界で最も有名な至宝の一つとなり世界中の人々を魅了しています。ツタンカーメンの墓で発見された副葬品は、現在、カイロのエジプト考古学博物館に展示されています。
ツタンカーメンの墓
ツタンカーメンの墓を示す看板
ツタンカーメンの墓発見の記事
世界を驚かせた装飾品が発見されました。
カメラの持ち込みは可能ですがビデオ撮影は禁止されているので入口で没収されます。また墓の内部はカメラ撮影が禁止されていますので外観くらいしか撮影できません。ご留意下さい。
一般的なチケットは3ヶ所の墓を見学できますが、ツタンカーメンの墓だけは別料金になります。最も有名な墓所なので当然のことかもしれません。