キャラバンサライ スルタンハーヌ
キャラバン・サライはラクダなどに荷物を乗せて長い旅をしていた商人たち(キャラバン)が泊まる宿のことです。トルコはシルクロードの交易で多くの往来があるため、あちこちにキャラバンサライが設けられています。今回訪れたのはスルタンハーヌと呼ばれるキャラバン・サライです。
スルタンハーヌ
スルタンハーヌは1229年に建造されたキャラバン・サライです。キャラバン・サライはシルクロードの交易が盛んになると、商人が安全に往来ができるようにするためスルタン(国王、支配者)が商人を保護するために造りました。
盗賊が入らないように窓がない殺風景な高い壁で築かれていますが、入口あたりの壁面にはギリシャ風の装飾も施されています。扉は鉄でできていて高い壁と相まってまるで見た目は要塞です。内部には壁に沿って階段が付けられており、見張りをすることもできました。
キャラバン・サライ
まるで城塞のような造りです
キャラバン・サライ
高い壁と一つの入口で盗賊から守ります
キャラバン・サライの内部には商人が使う教会やハマム(風呂)また寝室があります。女性の商人もいたようで女性用もきちんと分けられています。また、とても大きなラクダを休めるラクダ小屋もあるところはキャラバン・サライと言ったところでしょうか。
キャラバン・サライは、シルクロードを通行しながら遠くアジアとヨーロッパを物資や金品を盗賊に奪われないよう交易していた商人たちにとって、まるでオアシスのような心休まる存在だったと思います。