イスルムニヤ精舎
イスルムニヤ精舎は、紀元前3世紀ごろにデヴァナンピヤ・ティッサ王が仏教保護を目的に建設しました。この頃はアショカ王の息子マヒンダにより仏教がスリランカに伝えられており、アヌラーダプラで最古の仏教寺院でスリランカでも最古の部類に入ります。
スリランカ仏教の誕生
紀元前4世紀のスリランカではアーリア系のシンハラ人がシンハラ王国を築きました。この頃は北インドを統一していたマウリヤ朝で仏教が盛んになり、紀元前240年ごろにアショーカ王が王子マヒンダをスリランカに派遣して仏教を伝えました。スリランカ王デヴァナンピヤ・ティッサは仏教に帰依し、マヒンダに仏教の布教を認めました。
スリランカで最初の布教地です
沐浴場として使用されました
マヒンダはイスルムニヤでスリランカで初めて布教を始めました。こうして建設されたイスルムニヤ精舎はアヌラーダプラで最古の仏教寺院と言われています。仏教が伝来した時代の王都であるアヌラーダプラで最古ということは、スリランカでも最古の部類になります。
イスルムニヤ精舎
イスルムニヤ精舎は仏教が伝来して間もない紀元前3世紀に岩を刳り抜いて造られた僧院でした。2世紀頃に仏教が国の保護を受けて確立されたことにより寺院として造り直されました。通称ロック・テンプルと言われる石窟寺院で、王族にまつわる石像があることでも知られています。
仏陀の座像と立像が法を説いています
仏陀の涅槃像が涅槃に至る状態を現します
石窟に造られた本堂には、極彩色の鮮やかな仏像が祀られています。スリランカの仏像は神々しさを出すため肌は金色で朱色の衣を身にまといます。これらの仏像は東京の浅草寺の援助で色の塗り替えが行われたようです。
僧侶が祈念を込めた腕輪をお願いできます
遠くまで森林が広がる静寂の地にあります
海のシルクロードの要衝として栄えたアヌラーダプラは仏教の一大センターとなり、5世紀初めには中国の高僧法顕が仏典を求めて渡来しています。スリランカ仏教発祥の地と言えるイスルムニヤ精舎は、仏教王国としての繁栄を支えた一つの寺院でした。
イスルムニヤの恋人
イスルムニヤにはサリヤ王子とアソカマラの伝説が残ります。紀元前2世紀にドゥッタガマーニ王の息子であるサリヤ王子は低カーストの乙女アソカマラと恋に落ちて駆け落ちしました。歴史的記述によると、サリヤ王子は社会規範に反し、愛のために王室の地位を放棄したとされています。
身分の違いを超えた愛の物語です
右端に小さくアソカマラが彫刻されています
サリヤ王子とアソカマラの恋の彫刻「イスルムニヤの恋人」は4~6世紀頃の作品で、障害を乗り越えた愛の物語を表現しています。王の家族の彫刻では身分の低いアソカマラは小さく彫刻されています。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- Isurumuniya, Anuradhapura, Sri Lanka
- アクセス
- 車
- 営業時間
- 08:00–18:00
- 料金
- US25$+200Rs
- 地図