シーマ・マラカヤ寺院
シーマ・マラカヤ寺院は、ポルトガルが本拠地を守るために築いた堀を始まりとするベイラ湖の湖上に建てられた寺院です。19世紀にスリランカを代表する建築家ジェフリー・バワの設計により建造されたモダンな寺院で、多くの観光客が訪れるほか、現地の方のデートスポットにもなります。
ベイラ湖
ベイラ湖は、16世紀にコロンボを占領したポルトガル人により、スリランカのコッテ国などから拠点を守るための堀として造営されました。1.6平方キロの湖には大きなワニなどを放ち、スリランカ各国の侵攻を阻みました。1578年にはシーターワカ王国が水を堰き止めてベイラ湖を干上がらせようとしましたがポルトガル軍を退けることはできませんでした。
湿地帯を工事して造営した人工池です
仏陀の視線の先にスレイブ・アイランドがあります
ポルトガルに代わりスリランカを統治したオランダは、湖を拡張して人工島を造営しました。人工島の一つはアフリカから連れてきた奴隷を収容するスレイブ・アイランドがありました。18世紀のイギリス占領下では、湖に生息していたワニを駆除してマリンレジャー施設に変更しました。ベイラ湖は19世紀から埋め立てが進み、湖は0.7平方キロまで縮小しました。
シーマ・マラカヤ寺院
シーマ・マラカヤ寺院は、19世紀後半にベイラ湖の湖上に創建しましたが、地盤が弱いため1970年に沈んでしまいました。そこでスリランカを代表する建築家ジェフリー・バワの設計により1976年に再建されました。
最初に涅槃像が祀られる仏堂があります
ベイラ湖に架けられた桟橋を渡ると本堂があります
ジェフリー・バワはアジアンリゾートの生みの親と言わる近代建築家で、再建されたシーマ・マラカヤ寺院は伝統ある寺院と言うよりモダンなコテージのような建物です。湖底から高床式で持ち上げられており、長い木の橋を通りアクセスすることができます。
本堂の周囲には仏像が並びます
タイ・ミャンマー・日本の仏像が並びます
すのこ状の壁である本堂の周囲には、それぞれ異なる印を指で結ぶ黄金の仏像が並びます。本堂の内部には3体の仏像が安置されており、黒ヒスイの仏像はタイから、白ヒスイの仏像はミャンマー、木製の仏像は日本から寄贈されたものです。
シーマ・マラカヤ寺院の中庭
シーマ・マラカヤ寺院の主要部分である中庭には、アヌラーダプラにあった神聖な木が移植されています。仏陀が悟りを開いた菩提樹とは異なりますが、根元から生えた幾つかの枝が幅広く広がり、青々とした葉が茂ります。
アヌラーダプラから移植されました
木の前に仏陀の坐像が安置されています
神聖な木の前には仏陀の坐像が祀られています。その両脇には弟子か神様か分かりませんが、菩提樹の下で仏陀が悟りを開く姿を示しているような感じがしました。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 61 Sri Jinaratana Road, Colombo, Sri Lanka
- アクセス
- コロンボ・フォート駅(Colombo Fort Station)から車で20分
- 営業時間
- 6:00~22:00
- 料金
- シーマ・マラカヤ寺院と共通で200ルピー
- 地図