大森勝山遺跡
大森勝山遺跡は、縄文時代晩期の約3,000年前の遺跡です。岩木山を眺める緑豊かな遺跡で環状列石(ストーンサークル)が主体の遺跡で、縄文人たちは環状列石(ストーンサークル)に集まり祭祀や儀式を行いました。大森勝山遺跡は縄文人たちの祈りの空間でした。
大森勝山遺跡
大森勝山遺跡は岩木山が目の前に広がる台地にあります。環状列石(ストーンサークル)が発見され、冬至にちょうど岩木山山頂に太陽が沈むことから祭祀や儀式が行われていたと考えられています。現在の環状列石は降雪から保護するために復元されたもので、縄文人たちが築いた環状列石はこの地中に埋まっています。
晴れていれば岩木山が見えます
円形や直列の組石が連なり大きな円を描きます
縄文人たちは環状列石を造るにあたり土木工事を行い台地を平坦にしてから、約1,200個の石を環状に並べました。環状列石に使用された石の多くは岩木山の噴火で産出されたもので、遺跡の近くを流れる大森川や大石川の河原で採取して配石されました。
石を並べて円形にしています
大森勝山遺跡の横を流れる川です
大森勝山遺跡からは土器や石器はほとんど見つかっておらず、少し離れたところには土器や土でできた器や石器などが纏まって捨てられているところが発見されました。人々は大森勝山遺跡の周囲で生活し、祭祀を行うためだけに大森勝山遺跡に集まっていた考えられています。
環状列石の外には深鉢形土器が見つかり墓が造られています。遺跡からは円盤状石製品と呼ばれる平たい石が約250個発見されており、この円盤状石製品で祭祀や占いをしていたと考えられています。
墓として使われていた可能性があります
祭祀や占いなどで使われていたと考えられています
環状列石から南西約100メートルの環状列石と岩木山の直線上に位置するところに直径13.8メートルの大型竪穴建物の遺構があります。建物跡の中央には直径約1.5メートルの炉の跡が見つかっています。
コミュニティセンターとして機能していました
大森勝山遺跡からは屋外炉が3か所発見されています
遺跡からは他に竪穴建物跡は発見されていないことから、縄文人たちの集会所であったと考えられています。環状列石の周囲などにも屋外炉の形跡があり、祭事で使用していた様子が伺えます。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒036-1203 青森県弘前市大森勝山
- アクセス
- JR弘前駅からバスで60分「赤倉神社登山口」下車後徒歩40分
- 営業時間
- 特になし
- 料金
- 無料
- 地図