津軽伝承工芸館
津軽伝承工芸館は津軽の伝統的な文化を全国に発信する広域拠点施設です。津軽地方の伝統工芸であるねぶたなどの展示を見学でき、また敷地内にある足湯を無料で体験できます。隣接する津軽こけし館は、伝統工芸である津軽こけしを扱う施設として昭和63年(1988年)に開業しています。
津軽伝承工芸館
津軽伝承工芸館は、津軽の伝統的な文化を全国に発信する広域拠点施設として開設されました。津軽伝統工芸の工房があり、津軽塗、津軽こけし、裂織などを見て、触れて、体験できます。また、津軽三味線の定期演奏も行われています。
津軽の伝統工芸を発信しています
落合温泉から温泉水を引いています
津軽伝承工芸館は複合施設になっており、敷地内には足湯が整備されています。この足湯は落合温泉から湯を引いていて無料で入浴できるため一休みするにはちょうど良いです。また施設の中にはレストランなどもあり、食事や買い物をすることもできます。
津軽地方のねぷたは熱いです
豪華キャストが出演する映画のポスターです
匠の工房では津軽伝統工芸の展示もあり、黒石ねぶた師の会が展示するねぷたは迫力があります。また、津軽地方を舞台にしたレトロな映画のポスターなどの展示もあります。こうして見ると津軽地方は伝統工芸が多く、名だたる映画の舞台にもなった魅力ある地域だと実感します。
津軽こけし館
津軽こけし館は昭和63年(1988年)に開業しました。大正初めころに黒石市温湯温泉で作り始められたと言われる津軽の伝統こけしは頭部と胴部が一本の木から作られているのが特徴です。この伝統工芸品を保存、伝承するために建てられたのが津軽こけし館になります。
津軽こけし館に入館するとゆるキャラの「こけシケ子」が出迎えてくれます。1階はこけしなどの販売スペースがあり、一角にはこけしの製作や展示品を見学できるようになっていて、2階は有料ではありますが、珍しいこけしなどの展示があります。
昭和63年に開館しました
津軽こけし館のキャラクターです
こけしは江戸時代後期に東北地方の温泉地の土産として作られたのが発祥と言われ、ほぼ東北にしか存在しません。赤い染料を使った置物は魔除けや縁起物として好まれ、また子供の遊び道具として全国に広まりました。
こけしは産地ごとに特徴があり、10~12の系統に分かれますが、そのうち代表的なものを産地とともにまとめてみます。
- 津軽系
- 青森県温湯温泉、大鰐温泉
- 南部系
- 岩手県花巻温泉
- 木地山系
- 秋田県木地山、川連
- 鳴子系
- 宮城県鳴子温泉
- 作並系
- 宮城県木作並温泉
- 遠刈田系
- 宮城県遠刈田新地、遠刈田温泉、青根温泉、秋保温泉
- 弥治郎系
- 宮城県白石市弥治郎、鎌先温泉
- 肘折系
- 山形県肘折温泉
- 山形系
- 山形県山形市
- 蔵王高湯系
- 山形県蔵王温泉
- 土湯系
- 福島県土湯温泉、中の沢温泉、飯坂温泉、岳温泉
こけしは子供の慰霊として「子消し」や「子化身」として、あるいは子宝を授かり、子供の健康や成長を願うことから「子授けし」を語源としている説があり、製法から木削子や小芥子と表記されていましたが、昭和15年(1940年)にこけし職人や愛好家などの関係者により「こけし」とひらがな3文字に統一することが決められました。
平成15年に製作されたダルマです
高さ4メートルある日本一のジャンボこけしです
津軽こけし館には、重量755キログラムある巨大木地ダルマと高さ4.21メートルある日本一の高さを誇るジャンボこけしが隣どおしに展示されています。津軽こけしは胴体に津軽藩の家紋、ねぶたのダルマ絵や牡丹が描かれているのが特徴です。
2階には有料区画になり、伝統工芸である津軽こけしが展示されています。有名人が絵付けしたこけしが展示されており、中には棟方志功が絵付けをしたこけしもあります。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒036-0412 青森県黒石市袋富山65−1
- アクセス
- 弘南鉄道黒石駅よりバスで25分「軽伝承工芸館前」下車
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 料金
- 入館無料
- 地図