日本三景松島
松島は、松島湾内外に浮かぶ260余りある島々の総称です。京都の天橋立、広島の宮島とともに日本三景に選ばれています。古から月の名所として知られて、仙台藩初代藩主・伊達政宗をはじめ、俳人・松島芭蕉やアルベルト・アインシュタインなども月見に松島を訪れたそうです。
日本三景松島
日本三景松島は、東西約14キロ、南北約12キロ、沿岸約28キロにわたり大小の様々な島が点在するため八百八島と言われてきました。点在する260余りの島々を様々な角度から景色を楽しむことができます。かつて松島は陸地でしたが、海面上昇により松の木などが取り残された島が点在する地域になりました。
2階席は見晴らしが良いです
観光客が長蛇の列を作り乗船を待ちます
遊覧船を運航する会社によりコースが異なりますが、概ね所要時間50分で松島湾内を周遊するコースか松島と塩釜を結ぶコースがあるようです。仁王丸の場合は仁王コースの料金は1,500円で2階グリーン席に変更する場合は船内で600円支払うことになります。
内松島の島々
松島中央桟橋を出港、入港する頃に見える松島湾の内側にある島々です。
松島湾の陸側の島々を巡ります
亀島と鯨島の総称を双子島と言います
出港してすぐに見えるのは亀島と鯨島の双子島です。その後に見える大きな島は雄島で、奥州の霊場と言わる島で死者の霊が雄島に集まり極楽浄土に渡っていくと言われています。修験道の修行場として見仏上人が12年籠り修行したほか、修行僧が刻んだ108体の仏像があると言われます。
双子島の左手には経ヶ島があります。瑞巌寺の宗派が天台宗から済宗に改宗した際に天台宗のお経文をこの島で焼いたところから経ヶ島と呼ばれるようになりました。
天台宗の経典が焼かれました
伊達政宗のお気に入りの名勝です
経ヶ島を過ぎた先には名勝・千貫島があります。伊達政宗は松の木が1本生えている姿を気に入り「この島を我が屋敷に運ぶものがあれば、金子千貫をつかわす」と言われたことで千貫島と名付けられました。
千貫島から右手には七福神の名前を冠した布袋島、恵比寿島、大黒島があります。右手丸い島が布袋島、左手手前の大きめな島が大黒島で、両島の間の奥に恵比寿島があります。
七福神の名前が付けられます
五大堂の毘沙門天が降り立ちました
大黒島の隣にあるのが毘沙門島です。慈覚大師円仁が松島五大堂に五大明王を安置したときに元々安置されていた毘沙門天像が飛んで毘沙門島に降り立ったと言われます。
伊勢島、小町島は、女性になぞらえられる可憐な島です。青海坊という僧侶が腕ヶ崎から二羽の鶴が飛び立つのを見て「伊勢島や小町といえしはたおりは 絹が足りぬで海へきたかや」と詠われたところから伊勢島と小町島と呼ばれています。
女性らしい可愛らしい島です
在城島では伊達政宗が宴を行いました
左手が大きな在城島で右手には馬に付ける鞍掛に形が似ている鞍掛島があり、両島の間に鎧島があります。在城島は伊達政宗が月見の宴を開いたと伝えられ、その際に「このように見渡す限りの視界なれば落城の憂いなし」と戯れに言われたところから、城が無くとも在る城の島と書いて在城島と呼ばれています。
外松島の島々
遊覧船は松島湾内から沖に向かい周遊します。ここから少し外洋のうねりなどで遊覧船が少し揺れるようになり、気象条件によっては波しぶきなどに気を付ける必要がありそうです。
外洋に近い区域になります
右手はドーラン島とモンド島です
右手に並ぶ2島はドーラン島とモンド島です。ドーラン島は煙草入れのドーランに形が似ていたので名付けられ、モンド島は、主水の司という役職の方がこの島のあたりににいたと伝えられているところから名付けられます。左手の島は岩肌が材木を積み重ねたように見えるところから材木島と呼ばれています。
材木島の反対側にある名勝・鐘島は4つの穴があるのが特徴で、この穴に波が打ち寄せると釣鐘をたたいたように聞こえるとこから鐘島と呼ばれています。また、遠くから見ると橋を架けたように見えるところから橋架島、穴の形が小判の形に見えるところから金島とも呼ばれています。
波で釣鐘を叩いたような音がなります
長命穴がありましたが東日本大震災で崩れました
鐘島を過ぎると小藻根島があります。小藻根島は長命穴と呼ばれるくぐると長生きする穴がありましたが、東日本大震災で崩れてしまいました。小藻根島を過ぎると松島で最も有名な名勝・仁王島があります。松島仁王尊に例えて仁王島と言う名前が付けられました。
松島で最も有名な島です
2島を総称して夫婦島と呼びます
仁王島と反対方向には高遠島と沖ノ高遠島の2島を総称した夫婦島があります。「西と東に離れていても心かわらぬ夫婦島」と詠われています。
松島湾の沖合にある水島は灯台や海図などがなかった時代にはこの島を目印として航行したと言われていて道島と呼ばれていました。時がたち、道島の呼び名が訛り現在の水島と呼ばれるようになりました。
通行船舶の目印になりました
塩釜港の入港待ちの船舶が待機しました
船入島は、塩釜港に入れなかった船舶がこの島で待機していたので舟入島と呼ばれています。また、縄文時代の遺跡も発見されているので文化的価値の高い島です。
陰田島は、この島にある松の木の生え方が、花魁が髪につけた簪に形が似ているところから花魁島とも呼ばれています。
やや大きめの島です
右手が屏風島、左手が犬島です
松島湾の内側に入ると屏風を立てたように見える屏風島、犬が座っているように見える犬島が見えてきます。ここを過ぎると中央桟橋に入港することになります。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町
- アクセス
- 松島海岸駅から徒歩5分
- 営業時間
- 24時間(遊覧船は各社による)
- 料金
- 無料(遊覧船はコースによる)
- 地図