天徳寺

天徳寺は曹洞宗の秋田藩主佐竹氏の菩提寺です。常陸佐竹氏の秋田転封に伴い常陸太田市から秋田市に移転しました。本尊は聖観音菩薩で境内には仁王像が守る山門、総門、御霊屋(歴代藩主の墓)があり境内全域が秋田県の史跡に指定されています。
天徳寺の建立と移転
天徳寺は、寛正3年(1462年)に佐竹義人(義憲)が夫人を弔うため常陸国久慈郡太田村(茨城県常陸太田市)に創建したのが始まりです。天正18年(1590年)に水戸霊松山(現在の水戸東照宮)に移転してから、慶長7年(1602年)の佐竹家の転封に伴い出羽国秋田郡楢山村(現在の金照寺山)に移りました。
石畳の参道が続きます
貞享4年(1687年)に建立されました
寛永元年(1624年)に総門を残して全焼したため現在の秋田郡泉村に移されました。天徳寺の境内にある本堂、書院、山門、総門と佐竹家御霊屋は平成2年(1990年)に国の重要文化財に指定されています。
天徳寺の建造物
天徳寺は、境内全域が秋田県の史跡に指定されています。境内入口にあたる総門は切妻造瓦葺きの四脚門です。延宝4年(1676年)の火災を免れたと言われ、天徳寺が常陸から秋田に移転した慶長年間に建立したと推定されています。総門から両脇に約120本の松が茂る古い石畳が敷かれています。途中には宝永6年(1709年)に建立した2階建て茅葺の山門(楼門)があります。
境内の入口にあたる門です
宝永6年(1709年)に建立した山門です
立派な茅葺屋根の本堂は貞享4年(1687年)に建立されました。入母屋造で間口が30メートルある大建築です。内部は左右4室・前後2列の8室に分かれ、前面に板敷きの内縁があります。建物の正面右側に玄関、背面左側に開山堂が付属します。本堂の東に接する書院は文化3年(1806年)に建立された寄棟造の建造物で藩主の墓参時の休憩に用いられた上段の間があります。
曹洞宗の特徴が随所にあります
秋田藩を治めた佐竹家の菩提寺です
本堂西側の墓域にある佐竹家霊屋は歴代秋田藩主の霊を祀ります。3代藩主佐竹義処が寛文12年(1672年)に建立した入母屋造の建物で大名家らしく屋根や外壁などが朱色に染められています。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒010-0812 秋田県秋田市泉三嶽根10−1
- アクセス
- JR秋田駅よりバスで15分
- 営業時間
- 24時間
- 料金
- 無料
- 地図