大房岬自然公園
大房岬自然公園は南房総国定公園の中にあり、自然公園の行楽施設の集合地区として運動広場や、ビジターセンター、自然の家、ホテル、キャンプ場、駐車場、芝生園地、遊歩道、展望台などが整備されています。
大房岬自然公園は平成26年に「南房総森林セラピー基地」に認定され、医学的な証拠に基づいた森林浴効果で心身の健康維持・増進、疾病の予防を図るプログラムが行われています。
大房岬自然公園
千葉県南房総市にある大房岬は東京湾の湾口・浦賀水道に突き出た全長2キロメートルの岬で、その周辺は大房岬自然公園が整備されています。岬には全長4キロメートルの遊歩道が付けられており、江戸時代には江戸湾防備の砲台が置かれ戦前は東京湾の要塞が建造されたため、豊富な自然の中に戦争遺跡も残されています。
隅には不動滝があります
森に囲まれた開けたキャンプ場です
大房岬自然公園には県立のキャンプ場が整備されています。キャンプ場の設備は最新ではありませんが綺麗に整備されていて利用料も無料(宿泊キャンプは有料)です。キャンプ場の近くは青い海と緑の木々に囲まれた豊かな自然環境で絶景スポットがいくつかあります。
孤島の増間島が見えます
館山市の那古弁天まで続くと云われます
第二展望台から足場の悪い海岸線沿いを下っていくと、弁財天の洞窟と呼ばれる弁財天様を祀る洞穴があります。伝説によると約1300年前に人々を苦しめていた海賊が役行者に捕らえられて、この洞窟に閉じ込められました。その後、慈覚大師に助けられて金の竜となって天に昇り、その抜け出した跡がこの洞窟と云われます。
この洞穴は、およそ二里(8キロ)余りも先の那古弁天(館山市那古)の洞穴まで続いているという伝説があります。この洞穴に豪傑の漁師が犬とともに入りましたが、3日後に那古弁天の洞穴から傷だらけの犬だけが出てきて息絶えた伝説があり、以来、この洞窟に入った人はいないと云います。
大房岬の要塞跡地
大房岬は、首都防衛の基地として砲台が設置されるなど陸軍の要塞が築かれました。昭和初期には軍の方針により地図から消され民間人の出入りが閉ざされました。このため、大房岬には自然がそのまま残されることになります。
夏場でも冷ややかな遺跡です
ここには探照灯がありました
大房岬の要塞は旧日本陸軍が昭和3年(1928年)から4年かけて構築したものです。大正11年(1922年)に締結したワシントン海軍軍縮条約によって廃艦となった巡洋艦「鞍馬」の副砲(四一式四十五口径二十糎(センチ)連装砲)2門を再利用した砲塔2基を40メートル間隔で配置し、地下の鉄筋コンクリート造りには観測所、発電所、照明所、爆薬庫などがあり横須賀重砲連隊が守りました。
大房岬の要塞跡地は、千葉県の市町村で初めて、全国でも8番目に戦争遺跡として平成13年(2001年)に町の文化財に指定されています。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒299-2404 千葉県南房総市富浦町多田良1212−29
- アクセス
- JR富浦駅から徒歩約40分
- 営業時間
- 特になし
- 料金
- 無料
- 地図