佐原の町並み
佐原は江戸時代に物資の主な運輸網として利根川の水運を使用していた頃、利根川分流の小野川周辺は河港となり旅館や商店が立ち並びました。現在でも川沿いを中心に江戸情緒あふれる古い町並みが残り北総の小江戸と呼ばれます。
佐原の町並み
佐原は江戸時代の中頃に栄えた河港商業都市で東北の物資が集る中継港でした。集められた物資はここから十日間かけて江戸へと運ばれました。
小野川沿いには築100年以上の歴史的建造物が並びます。歴史情緒あふれる雰囲気は「生きている町並み」と評されるほどで、その景観は北総の小京都と呼ばれ、まるでタイムスリップしたような古い町並みが広がっています。
この佐原の古い町並みは平成8年に関東地方で初となる「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、平成28年には佐原の町並みが「日本遺産」にも選ばれています。
佐原の町並み建築群
- 伊能忠敬旧宅
- 伊能忠敬が佐原で30年余りを過ごした母屋と店舗
- 三菱館
- 旧三菱銀行佐原支店(香取市所有)で川崎銀行佐原支店(開業明治13年)として、大正3年に清水建設の前身である清水満之助商店により建設されました。
- 福新呉服店
- 文化元年(1804年)の創業した佐原で八代目の老舗です。舗奥には井戸のある中庭があります。
- 中村屋商店
- 明治7年頃より代々荒物・雑貨・畳を扱ってきた商店。道路に沿った変形の敷地であるため、母屋の角の柱を五角形断面にしている。
- 正文堂
- 大黒柱は欅材、2階の窓は土塗の開き戸、さらに横引きの土戸に板戸と三重に防火設備を伏した土蔵造りになります。登り龍、下り龍を配した看板が特に目を引きます。
- 正上
- 寛政12年(1800年)に創業して醤油の醸造をしていた老舗です。
- 小堀屋本店
- 創業は天明2年(1782年)で切妻平入瓦葺きの建物です。奥の土蔵には蕎麦作りの秘伝書や道具類が残ります。
- 中村屋乾物店
- 明治25年(1892年)に佐原を襲った大火直後に建築されたもので、当時最高の技術を駆使した防火構造で壁の厚さが1尺5寸(約45cm)にもなる建物です。
- 旧油惣商店
- 創業は寛政6年(1794年)で奈良漬けづくりを始め、明治から昭和戦前までアメリカへ輸出していました。大正5~6年に増築しています。
銀行だった建物はレトロな洋風建築ですね
現在も醤油が売られています。重厚感ある蔵ですね
小野川の周囲
北総の小江戸と呼ばれるだけあり、江戸時代からの古い町並みが広がります。この一角に初めて日本の形を明らかにした伊能忠敬の旧宅があり無料で見学することができます。伊能家は裕福な商家で、江戸時代の商家の造りが現在も残されています。
川沿いに商店が広がります
重厚な建物が多いですね
小野川に架けられる樋橋は、江戸時代初期に灌漑用水を東岸から西岸に送るために架けられたもので人が通る橋ではありませんでした。大樋から水がジャージャーと流れ落ちるのでジャージャー橋とも言われます。現在も定期的に水が流れ落ちます。
ジャージャー橋とも言われる灌漑用水用の橋でした
小江戸佐原の町並みを舟で眺めることもできます
小野川では小江戸さわら舟めぐりを楽しむことができます。舟に乗って優雅に古い街並みを眺めるのは楽しいでしょうね。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒287-0003 千葉県香取市イ
- アクセス
- JR成田線佐原駅より徒歩10分
- 営業時間
- 特になし
- 料金
- 特になし
- 地図