沼袋氷川神社
沼袋氷川神社は正平元年(451年)に創建した中野区の北側にある旧野方村を総鎮守とする神社です。主祭神は須佐之男命で厄除け・災難除けの神様として祀られ、安産へと導く狛犬がいることでも知られています。また、全国的にも珍しい7柱が揃う七福神も安置されています。
沼袋氷川神社
沼袋氷川神社は、南北朝時代の正平元年(光明天皇の貞和二年)に武蔵国一の宮である大宮(現在の埼玉県さいたま市)に鎮座する氷川大社より分霊され奉祀されたことが始まりです。主祭神は八岐大蛇(やまたのおろち)退治の神話に出てくる須佐之男命で厄除け・災難除けの神様として祀られます。
昭和15年(1940年)に建立しました
平成3年(1991年)に建て替えられました
社殿は平成3年(1991年)に建て替えられ比較的新しい造りです。近年、アイドルグループ欅坂46が初詣に訪れ、また人気漫画・アニメ「鬼滅の刃」や「東京リベンジャーズ」に登場する神社として有名になりました。
昭和30年(1955年)に改築されました
平成21年(2009年)に安置されました
沼袋氷川神社の境内には天皇陛下御即位20年並びに天皇皇后両陛下御成婚50年を記念して平成21年(2009年)に七福神が奉齋されました。一つの神社に7柱の七福神が安置されるのは全国的にも珍しいです。また、境内には子供を抱いてあやしている珍しい狛犬がいます。3回撫でるとお産が軽くなり子育てが順調に進むと言い伝えられています。
お産が軽くなる効験があるようです
創建当初からあると言われる松の神木
三本願い松は、樹齢650年と推定され、沼袋氷川神社が創建された当時から植えられていたと考えられています。古くから『悪しきことはスギ去れ、願い叶うをマツ』として不運・災難から逃れると信じられてきたと言われます。
太田道灌と沼袋氷川神社
太田道灌は関東で活躍した武蔵守護代・扇谷上杉家の家宰でした。一方、豊島氏は坂東八平氏の秩父氏の一族で武蔵国で大きな勢力を誇りました。文明8年(1476年)に関東管領山内上杉氏の家宰・長尾景信が死去すると長尾景春が跡を継ぎましたが、上杉顕定は家宰職を景信の弟忠景に与えました。これに不満を持った長尾景春は古河公方と結んで鉢形城で挙兵し石神井城主豊島泰経とその弟である平塚城主豊島泰明はこれに呼応しました。(長尾景春の乱)
豊島氏が長尾景春に呼応したことにより、扇谷上杉氏の家宰・太田道灌は居城・江戸城と河越城の連絡が分断される事態となり江戸城に近い豊島氏を早急に討つ必要がありました。このため文明9年(1477年)に豊島泰明が城主を務める練馬城に矢を撃ち込み周辺にも放火します。こうした揺動により豊島泰明と石神井城の豊島泰経が挙兵し沼袋江古田原合戦が起こります。
太田道灌が植樹した杉です
太田道灌と豊島泰経の合戦跡です
文明9年(1477年)に太田道灌は沼袋氷川神社に本陣を置き戦勝を祈願して杉一本を献植しました。そうして太田道灌は勝利し石神井城を落して豊島氏は没落させます。この時に献植した杉は昭和17年(1942年)に枯れてしまい現在は根の一部が残されるに過ぎませんが、古くから道灌杉と呼ばれてきました。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒165-0025 東京都中野区沼袋1丁目31−4
- アクセス
- 西武新宿線「沼袋駅」から徒歩5分
- 営業時間
- 特になし
- 料金
- 参拝無料
- 地図