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深大寺

東京都調布市の旅行で訪れた観光名所、深大寺

奈良時代に創建された深大寺は東京で浅草寺に次いで2番目に古い寺院です。豊富な湧水に囲まれ水神・深沙大王に由来して深大寺と名付けられました。国宝に指定される東日本最古の釈迦如来像やおみくじを創始した元三大師が祀られており、深大寺の門前には名物の深大寺そば店が並びます。また、日本三大だるま市の1つ「厄除元三大師大祭だるま市」が開催されることでも知られます。

深大寺の創建

深大寺は、正式名称を天台宗別格本山浮岳山深大寺といい、奈良時代の天平5年(733年)に満功上人が法相宗の寺院として開創したのが始まりと伝えられます。武蔵野台地の崖地(国分寺崖線)に位置する深大寺周辺は、崖地に集まる豊富な水が湧き出て豊かな自然と景観を生み出しています。

不動の滝

東京都調布市の深大寺の不動の滝東京都の湧水地として名湧水57選に選ばれています

深沙大王堂

東京都調布市の深大寺の深沙大王堂深大寺の名前の由来にもなった深沙大王が祀られています

深大寺周辺は豊富な湧水により古くから龍神信仰が盛んで根付いていました。このため、深大寺の名称は仏法を求めて天竺(インド)へ旅した中国僧・玄奘三蔵を守護したとされる水神の深沙大王に由来していると伝えられています。深大寺の西にある深沙大王堂には深大寺を開基した満功上人が刻んだ深沙大王像が安置され、縁結びの神様として敬われています。

深大寺と深大寺そば

深大寺の門前にはおよそ20軒ものそば屋が軒を連ねます。深大寺の周辺は関東ローム層の水はけの良い土壌のため、米を作るよりもそばの栽培の方が適していました。小作人たちは米の代わりにそば粉を寺に納め、寺ではそばを打って来客をもてなしたのが深大寺そばの始まりと伝えられています。

深大寺参道

東京都調布市の深大寺参道参道の奥には蕎麦屋が並びます

深大寺そば

東京都調布市の深大寺そば深大寺でそばを打ち客をもてなしたのが始まりです

深大寺そばは、上野寛永寺の門主第五世公弁法親王が大変気に入り各地の諸大名などに言い広めたことで有名になりました。高い評判の深大寺そばは多くの家から深大寺へそばの使者が立つほどになり「献上そば」とも言われました。また、鷹狩で深大寺に立ち寄った徳川三代将軍家光も深大寺そばを食べて褒めたと伝わります。

深大寺本堂・元三大師堂・釈迦堂

関東で2番目に古くからある古刹・深大寺の周辺は見どころが多いです。深大寺山門を抜けた正面にある深大寺の本堂は、幕末の火災で焼失したものを大正8年に再建されたものです。旧本堂は寄棟造りの茅葺き屋根でしたが、再建された本堂は入母屋造りの棧瓦葺きとなり以前の建物より少し大きくなりました。外側を雨戸付きの硝子窓とし腰を下見板張りにしているのは以前の建物と変わりませんが、正面中央の上り口だけは禅宗様の棧唐戸の引き戸になりました。

深大寺マップ

東京都調布市の深大寺広い境内は散歩に丁度よいです

深大寺本堂

東京都調布市の深大寺本堂大正8年に再建されました

元三大師堂は基本的に神社仏閣にある「おみくじ」の創始者でもある元三大師(919~985)を祀ります。元三大師は良源という名でしたが元月三日(1月3日)に入滅されたことから、元三大師の通称で広く親しまれるようになりました。比叡山の高僧で生前に人並みはずれた霊力と様々な姿に変じて人々を救ったという言い伝えがあり、荒廃していた比叡山諸堂の復興など数多くの功績を上げられたことから比叡山中興の祖と言われています。

元三大師堂

東京都調布市の深大寺の元三大師堂おみくじの創始者元三大師が祀られます

釈迦堂

東京都調布市の深大寺の釈迦堂東日本最古の釈迦如来像が安置されます

釈迦堂は、飛鳥時代後期に奈良で作られた東日本最古の国宝に指定されている釈迦如来像が安置されています。また、国の重要文化財に指定されている鐘楼も拝見することができますが、大事なものなので残念ながら撮影できません。

延命菩薩の洞窟

深大寺の北西にある山肌には延命観音が祀られる石造りの洞窟があります。この洞窟には慈覚大師が自ら石に刻んだ延命菩薩が安置されています。この菩薩像が刻まれた石は秋田県象潟の海中より出土されたもので、縁あって深大寺に安置されています。

延命菩薩

東京都調布市の深大寺の延命菩薩石で覆われた洞窟です

延命菩薩

東京都調布市の深大寺の延命菩薩秋田県で出土した慈覚大師が彫った像です

洞窟の内部は暗い空間ですが、延命菩薩が刻まれているところがライトアップされており、菩薩像を拝観することができるようになっています。

鐘楼と庫裡

境内にある鐘楼は、文政12年(1829年)に大師堂裏の高台に建てられていましたが、幕末の大火で消失したため明治3年(1870年)に山門を入って右手に再建されました。再建当初は入母屋茅葺の屋根でしたが昭和29年に銅板葺きの屋根に改められています。

鐘楼

鐘楼昭和29年に造り替えられた鐘楼です

庫裡

庫裡深大寺そばの起源になっている庫裡です

鐘楼の近くには江戸時代の庫裡が残されています。慶応元年(1865年)の火災で焼失し慶応3年にほぼ元通り再建したものです。通常の食事作りはもとより、来客をもてなすためにそば打ちが行われたと思われます。

まち旅(旅行、観光)の記録

まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。

まち旅(旅行、観光)の記録
住所
東京都調布市深大寺元町
アクセス
京王線調布駅からバスで15分
営業時間
なし
料金
無料
地図

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