笹山遺跡

笹山遺跡は、縄文時代中期から後期の集落跡と鎌倉時代から戦国時代の居館跡の遺構が重層する複合遺跡です。縄文時代の火焔型土器が出土した代表的遺跡として知られています。十日町市指定史跡に指定され、出土品は国宝や十日町市有形文化財に指定されています。
笹山遺跡の縄文遺跡
笹山遺跡は、信濃川右岸に広がる河岸段丘に造られた縄文時代中期から後期の大集落跡です。竪穴住居の炉跡112基、配石遺構1基、土坑5基、埋甕36基などが発見されています。これらの遺構は長軸110メートル、短軸100メートルの馬蹄形に配置されています。
縄文遺構は馬蹄形に配置されています
集落内の人たちが協力して生活していました
炉跡は石で囲まれた石組炉で、その中に土器が埋められているものもあります。炉の中が石でさらに分割された複式炉にも土器が埋められていますが、中でも小石が敷き詰められたものが特徴的です。土坑は1ヶ所に集中して発見されており貯蔵穴として使われていました。埋甕は幼児用のお墓で蓋石として平らな石がのせられているものもあります。
笹山遺跡の出土品
笹山遺跡からは土器、土製品、石器、石製品が出土しています。縄文時代中期から後期の250点ほどの土器が復元され火焔型土器と王冠型土器も含まれています。火焔型土器は信濃川上・中流域で数多く発見されている縄文時代を代表する土器で、その内側に炭化物が付着していたものがあるため煮炊きに使われていました。
縄文時代の代表的な土器です
ほぼ完全な状態で火焔型土器が出土しました
土偶や土製耳飾などの土製品や狩猟具として石鏃、石槍などの石器などが出土しています。また石製垂飾(首飾り)や石棒などの石製品なども出土しています。笹山遺跡から出土品した計928点は平成11年(1999年)に新潟県で初めて国宝に指定されました。
まち旅(旅行、観光)の記録
まち旅(旅行、観光)するために参考となる情報です。
- 住所
- 〒948-0072 新潟県十日町市中条乙3081
- アクセス
- JR魚沼中条駅から徒歩10分
- 営業時間
- 24時間
- 料金
- 無料
- 地図