まいぷら

何もかも忘れて、ぷらぷら旅に出かけよう。

あげフェス

日本一の油揚げ王国と呼ばれている福井県は、油揚げ・がんもどき共に日本第一位の消費量を誇り、その量は全国平均の倍近くになります。令和元年11月に福井県福井市を訪れた際、福井駅前のハピテラスで「あげフェス2019」が開催されていました。

あげフェスでは様々な催し物のほか油揚げの試食ができました。多数ある福井県の油揚げメーカーのうち岸田食品、ウスヤ食品、谷口屋、オータニ食品が出店しており、揚げたての油揚げを試食できるようになっています。

あげフェス・油揚げ実演

揚げたての油揚げを試食できます

あげフェスの展示

油揚げのピラミッドです

岸田食品は創業60年で外はカリカリ、中はジューシーな油揚げ、ウスヤ食品は地元で長く愛されるおたの厚揚げ、谷口屋は大正14年創業でこだわり抜いた油揚げ、オータニ食品は中も外も柔らかな厚揚げで、それぞれ特徴がある油揚げを食べ比べできるのは魅力的です。

福井県と油揚げ

福井県で油揚げがたくさん食べられる理由は、古くから仏教の信仰に熱心な地域柄と深い関係があります。

福井県は古くから浄土真宗の信仰が厚い地域で、報恩講と呼ばれる阿弥陀仏や浄土真宗の宗祖親鸞に対する報恩謝徳の仏事が行われていました。油揚げは貴重な油で豆腐を揚げることから、高級かつ栄養豊富な食材として仏事に使われ、仏事に供された厚揚げは手をつけず土産として持ち帰るのが一般的でした。

江戸時代後期になると菜種油の流通が広まり、一般庶民にも手軽に油揚げが手に入るようになりました。油揚げは煮ても焼いても良いバリエーション豊かな食材として広く一般家庭で食されるようになり、現在でも福井県の家庭の食卓を彩っているということです。