通潤橋

「通潤橋(つうじゅんきょう)」は、1854年(嘉永7年)に水不足に悩む白糸台地に水を送るため矢部の惣庄屋(現在の町長にあたる)布田保之助が熊本八代の種山石工技術者集団の協力を得て造った日本最大の石造単アーチ橋になります。
橋の長さ75.6m、幅6.3m、高さ20.2m、アーチの半径27.6mで中央には飲用と灌漑用の3本の水道が通っています。約6km離れた笹原川の上流から水を引いていて水路の総延長約30km、灌漑面積は約100haにも及びます。
通潤橋は石造アーチ式水道橋の中で唯一放水できることで知られています。この放水は通水管に詰まった堆積物を取り除くために行なわれているそうです。
水圧や地震に耐えうるよう鞘石垣や鎖石の工法を用いた高度な技術と均整のとれた美しさが高く評価され、昭和35年に国の重要文化財にも指定されていています。また、農林水産省の疏水百選に選定され「通潤用水と白糸台地の棚田景観」として 国の重要文化的景観に選定されています。
2016年4月の熊本地震で橋上部が損傷し、2018年5月の豪雨で石垣が崩落するなどの被害を受けたため保存修理工事を行ってきましたが、2020年に約4年ぶりに放水が再開されています。
旅の記録
- 住所
- 熊本県上益城郡山都町長原
- アクセス
- JR熊本駅→「熊本桜町バスターミナル」(約7分)→「通潤橋前」バス停(約1時間29分)
車で「松橋IC」より約45分 - 営業時間
- 特になし
- 料金
- 無料