まいぷら

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別府地獄めぐり

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり

別府地獄めぐりは、観光施設として整備されている温泉の源泉を巡るものです。別府市の鉄輪・亀川の地獄地帯は、千年以上前から噴気・熱泥・熱湯などが噴出していたことが天平5年(733年)に編纂された「豊後風土記」に記され、近寄ることもできない忌み嫌われた土地でした。

地獄と称される源泉は7カ所あり、このうち海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄の4つの地獄が「別府の地獄」として国の名勝に指定されています。

旅の記録
営業時間
8:00~17:00
料金
7地獄共通券2,000円(1カ所400円)

海地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(海地獄)

海地獄は、今から1,200年前に鶴見岳の爆発で誕生しました。別府地獄の中でも最大の広さを誇り「豊後風土記」にある「玖倍理の湯」にあたります。平成21年に龍巻地獄、血の池地獄、白池地獄とともに国の名勝に指定されました。

海地獄のデータ
泉質
含食塩酸性泉(ラジウム硫酸鉄を有す)
泉温
98度

大正9年に昭和天皇がまだ皇太子のときに九州を旅行されて、別府温泉に立ち寄られて海地獄を親しく見学されました。その後皇太子様は良子殿下と婚約されると、殿下のお勧めもあり大正12年5月に海地獄に立寄られています。

海地獄の創業者である千壽吉彦は、お二人のご訪問をのちの世に伝え残すために親交の厚かった元田肇の揮毫による碑文を石碑に刻み、記念碑として大正15年10月に建立しています。

海地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(海地獄)国の名勝に指定されています

海地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(海地獄)涼しげの見た目と異なり高温です

海地獄は鮮やかで美しいコバルトブルーの色合いのため名前が付いたと思いますが、青く見えるのは温泉中の成分である硫酸鉄が溶解しているためです。見た目は涼しげですが、温度は百度近いため温泉卵も作れる温度です。

血の池地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(血の池地獄)

血の池地獄は、豊後風土記に「赤湯泉」と記された日本で一番古い天然の地獄で一言で言うなら「赤い熱泥の池」です。平成21年に海地獄、龍巻地獄、白池地獄とともに国の名勝に指定されました。

血の池地獄は広さ1,300平方メートル、深さ30メートル以上ある地獄で、泉温は78℃で他の地獄に比べて低いです。地下の高圧、高温化で生じた酸化鉄のほか酸化マグネシウムなどを含んだ熱泥が噴出し、それが堆積して赤く染まっています。

血の池地獄のデータ
泉質
酸性緑礬泉
泉温
78度

血の池地獄は、1927年(昭和2年)に高さ220メートルにまで達する大爆発を起こしているほか、明治から昭和初期にかけ何度も爆発を起こしており、周囲にも被害をもたらしています。現在は撹拌を行い爆発を防止する対策が施されています。

血の池地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(血の池地獄)血の池地獄と書いてます

血の池地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(血の池地獄)大量の湯気で霞んで見えます

血の池地獄には源泉から引いた掛け流しの足湯があります。血の池地獄の温泉水は皮膚の薬にもなる成分を含んでおり、その場で温泉を体感することができます。

龍巻地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(龍巻地獄)

龍巻地獄は、別府市の天然記念物にも指定される間欠泉です。豪快に噴き出した熱水は、屋根で止められていますが約30メートルほど噴き出す力があります。平成21年に海地獄、血の池地獄、白池地獄とともに国の名勝に指定されました。

龍巻地獄のデータ
泉質
含食塩酸性泉
泉温
105度(地下熱水150度)

この龍巻地獄の間欠泉は周期が短いところが特徴です。

白池地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(白池地獄)

白池地獄は、昭和6年(1931年)に創業した地獄で、落ち着いた雰囲気の和風庭園のなかに青みを帯びた白色をしている温泉が溜まっています。この青白い色は、噴出時は透明な湯が池に落ちた際、温度と圧力の低下によるためです。

平成21年に海地獄、龍巻地獄、血の池地獄とともに国の名勝に指定されました。

白池地獄のデータ
泉質
含ホウ酸食塩泉 塩化ナトリウム、ケイ酸、重炭酸カルシウムを含む
泉温
約95度

白池地獄には一遍上人の像があります。建治2年(1276年)に諸国念仏行脚の途中、別府の浜に辿り着き(上人が浜)今の「鉄輪」を訪れました。荒地獄に悩まされているのを知り、大蔵経を一字一石に書写して地獄に埋め、荒地獄を静め、一大温泉郷開発の礎を 築いたといわれています。鉄輪の蒸し湯温泉も一遍上人が設けたとされています。

鬼石坊主地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(鬼石坊主地獄)

鬼石坊主地獄は、豊後風土記にも記され熱湯の泥土で、明治時代から「坊主地獄」として観光名所になりました。昭和20~30年代に一度閉鎖されましたが、平成14年(2002年)に「鬼石坊主地獄」として新たにオープンしました。

灰色の熱泥が沸騰する様子が坊主頭に似ている事から「鬼石坊主地獄」と呼ばれるようになりました。

鬼石坊主地獄のデータ
泉質
ナトリウム一塩化物泉
泉温
約99度

かつてこの地域では、このような熱湯の泥土が湧出する箇所が多数あり、熱泥により稲が育たず人々の暮らしも出来ない地獄の土地でした。しかしその奇異なる自然現象は人々の注目を集め、明治時代から地獄めぐりが観光資源となりました。現在では「足湯」も整備されています。

鬼山地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(鬼山地獄)

鬼山地獄は、別名「ワニ地獄」とも呼ばれています。大正12年に日本で初めて温泉熱を利用してワニの飼育を開始し、現在はクロコダイル、アリゲーターなど、約80頭のワニを飼育しています。

鬼山地獄のデータ
泉質
ナトリウム一塩化物泉
泉温
約99.1度

令和4年以降は、毎週土日の10時からワニの餌付けが行われているようです。

かまど地獄

大分県別府市の旅行で訪れた観光名所、別府地獄めぐり(かまど地獄)

かまど地獄は、百度近い温泉が噴気とともに湧出しており、古来より氏神の竈門八幡宮の大祭に地獄の噴気で炊いたご飯をお供えしてきました。このため「かまど地獄」の名前が付けられています。

かまど地獄のデータ
泉質
含芒硝弱食塩泉(ナトリウム-塩化物泉)
泉温
約98度

かまど地獄は池が1カ所だけではなく、1丁目から3丁目まで巡る形です。泥土が多い熱水から青く透き通った温泉があるため、巡る楽しみがあります。この温泉水は年に数回、色が変わることがあるそうです。なお、飲泉することもできます。