歴史、文化、グルメに触れる教養チャレンジ!【まいぷら】私のぷらぷら計画(まいぷら)

歴史、文化、グルメに触れる教養チャレンジ!

テオティワカン

メキシコ合衆国・テオティワカン

テオティワカンはメヒコ州に位置し、標高2000メートルを超えるメキシコ中央高原にある都市跡です。天文観測を基に建設された宗教計画都市で、中央に伸びる大通を中心として南北アメリカで最大級のピラミッドや灌漑施設などが精密に作られています。

概要

面積
22,500km2
標高
2,220m
人口
1699万 (2015年)
地図

歴史

紀元前2世紀頃に天文観測を基にテオティワカン遺跡が建設されました。中央に伸びる大通を中心として南北アメリカで最大級のピラミッドや灌漑施設などが精密に作られた宗教計画都市で、高度な石造建築技術や潅漑技術を知ることができるため1987年に世界遺産に登録されました。

テオティワカン遺跡の概要

テオティワカン遺跡はメキシコシティから55キロほど北に位置します。紀元前400年から西暦750年に栄えたテオティワカン文明の中心として、紀元前2世紀頃に建造されたメキシコ最大の宗教都市国家です。テオティワカン遺跡には太陽のピラミッド、月のプラミッド、ケツァルコアトルのピラミッドの3つのピラミッドがあり、最盛期には20万人が住んでいました。平和的な神制政治は神官を頂点に軍人、商人と階級で分けられ、最下層の職人も職業別にそれぞれのバリオ(地区)に整然と暮らしていました。宗教祭事を正確に決める高度な数学や天文学の知識があり、後に繁栄するアステカの人々もテオティワカンの要素を組み入れました。栄華を極めたテオティワカン遺跡でしたが、750年頃を境に人が住まなくなりました。

メキシコ・テオティワカン遺跡

テオティワカン遺跡

大通りを中心として計画的に整備された宗教都市です。一番大きな太陽のピラミッドは、世界で3番目の規模を誇ります。

メキシコ・テオティワカン遺跡

テオティワカン遺跡

町が放棄された理由は定かではありませんが、戦争で街が放棄された説や周囲の木々を伐採して水が不足が発生した説があります。

死者の道

テオティワカンのメインストリートにあたる死者の道は、幅40メートル、長さ4キロに及びます。1300年頃にテオティワカンに来たアステカ人は、古墳のような丘のテオティワカン遺跡を見て大きな墓だと考えたため、中央の大通を死者の道と名付けました。

メキシコ・テオティワカン遺跡の死者の道

死者の道

幅40メートル、長さ4キロと長大な通りで、死者の道の両側には神殿や台座のあとが残ります。

メキシコ・テオティワカン遺跡のクーガ(ピューマ)の壁画

クーガ(ピューマ)の壁画

ピューマは特別な動物でした。その壁画は保存状態が良く、テオティワカン文明の色使いを見ることができます。

太陽のピラミッド

テオティワカンで最も大きな神殿は太陽のピラミッドで、高さ65メートル、底辺の1辺が225メートルあります。この大きさはエジプトの2基の巨大ピラミッドに次ぐ世界3番目の規模を誇ります。約250段ある階段を上ると平たい頂上になり、かつては祭壇が設けられていました。頂上からはテオティワカンを一望することができます。当時のメキシコ高原は火山活動が活発で、神様が火山活動や自然災害を引き起こすと考えられていました。太陽のピラミッドは火の神ウエウエテオトルを祀り、火山を鎮めるために建造されたと考えられています。

メキシコ・テオティワカン遺跡の太陽のピラミッド

太陽のピラミッド

火山の石で作られた世界3番目の規模で赤く塗られていました。年に2回、太陽がピラミッドの真上から真正面に沈むように設計されています。

メキシコ・テオティワカン遺跡の太陽のピラミッド

太陽のピラミッド

1971年に発見された地下トンネルは王の墓の入口と考えられ、トンネルの中から王の証とされる仮面が見つかりました。

月のピラミッド

テオティワカンで2番目に大きな高さ45メートルある月のピラミッドは、死者の道の北端に位置しています。月のピラミッドは聖なる山セロ・ゴルドの山頂と重なるように配置されているため、宗教的な重要度は太陽のピラミッドよりも高く当時の宗教儀式の多くは月のピラミッドで行われていました。2018年に月のピラミッドの地下でもトンネルが発見され、ピラミッド内部からは生贄にされたと考えられる両腕を後手に縛られた複数の人骨や鷲、ピューマなどの動物の骨や翡翠で作られた装飾品などが出土しています。

メキシコ・テオティワカン遺跡の月のピラミッド

月のピラミッド

セロ・ゴルドの山頂と重なるように配置され、宗教的な重要度が高く宗教儀式の多くが行われました。

メキシコ・テオティワカン遺跡の月のピラミッド

月のピラミッド

隆起したところに建造されたため、太陽のピラミッドより規模が小さいのに高さはほぼ同じくらいです。

ケツァルコアトルのピラミッド

メキシコ・テオティワカン遺跡のケツァルコアトルのピラミッド

ケツァルコアトルのピラミッド

6層からなる階段型ピラミッドで、テオティワカン遺跡の中で太陽のピラミッド、月のピラミッドに次ぐ大きさです。

メキシコ・テオティワカン遺跡のケツァルコアトルのピラミッド

ケツァルコアトルのピラミッド

水と農業の神ケツァルコアトルと雨と稲妻の神トラロックの2つの神の彫刻が交互に装飾され、その数はそれぞれ365個飾られています。

テオティワカン遺跡の宮殿

メキシコ・テオティワカン遺跡のケツァルパパロトルの宮殿

ケツァルパパロトルの宮殿

神官の住居跡と言われ、地面に埋められていたため床や壁が残されています。中庭の柱にはケツァルと蝶を組み合わせた彫刻が施されます。

メキシコ・テオティワカン遺跡のジャガーの宮殿

ジャガーの宮殿

ジャガー神崇拝の場所と考えられています。ほら貝を吹くジャガーの壁画が残されています。