カンクン

カンクンはカリブ海に面したユカタン半島に位置する世界屈指のリゾート観光地です。大きくダウンタウンとホテルゾーンの2つのエリアに分かれます。白い砂浜と透明度が高いビーチ、数多くのリゾート、ナイトスポットがあることで知られています。アメリカ大陸の3大文明の一つマヤ文明の遺跡が数多く残る歴史深い地域でもあります。
概要
- 面積
- 1,979km2
- 標高
- 10m
- 人口
- 88.88万 (2020年)
- 地図
歴史
マヤ人が交易の拠点としていましたが、スペイン人の入植とカリブの海賊行為により人がほとんど住まない地帯となりました。小さな漁村に過ぎない地帯でしたが、20世紀にメキシコ政府が開発を進め、中南米を代表するリゾート都市へと成長しました。
マヤ文明時代
カンクンはマヤ語で蛇の巣を意味しています。マヤ文明の一部で、多くのマヤ人が生活していました。ホテルゾーンにあるエル・レイ遺跡などは交易の拠点として重要な役割を果たしていました。

カリブ海
コロンブスが新大陸を発見するまでは、マヤ人が交易を行う拠点としていました。やがてコバルトブルーの海と白い砂浜が美しい海岸は世界有数のビーチリゾートとして開発されます。
アメリカ大陸の発見
1492年にクリストファー・コロンブスが大西洋を横断し、バハマのサンサルバ島に上陸してアメリカ大陸を発見しました。コロンブスはインドと勘違いしていたため、先住民をインディオと名付け、発見した島は西インド諸島と名付けられました。
スペイン人の入植
16世紀にアステカ帝国を滅ぼしたスペイン人たちは、ユカタン半島の植民地支配を進めました。スペイン人たちはヨーロッパで流行していた天然痘を持ち込んだため、病気に免疫のない先住民は絶滅していきました。さらにカリブ海で海賊行為が行われ、海賊の侵略でカンクンの人口は100人にも満たない小さな漁村となりました。
カリブの海賊
17世紀中期になると、スペイン船団から財宝を略奪する海賊行為が目立つようになりました。カリブの海賊は、ハイチのトルトゥーガとジャマイカ島のポートロイヤルを拠点とし、スペインから略奪した財宝をフランスやイングランドに上納しました。フランスやイングランドは海賊行為を黙認し、カリブの海賊は一つの独立国家のように繁栄しましたが、やがてイングランドの海賊を解散する政策により衰退しました。
カンクン・ビーチリゾートの開発
カンクンは人がほとんどいない小さな漁村でしたが、1970年にメキシコ政府がカリブ海とラグーン(潟)の間にある細長い洲にビーチリゾートの建設を始めました。これまで中南米のリゾート地はアカプルコが有名でしたが、アメリカ人の誘致に成功したことで世界的に有名なリゾート地へと発展し、コバルトブルーの海と白い砂浜が続く全長20キロの海岸線にリゾートホテルが建ち並びました。

カンクン・ビーチリゾート
世界のVIPも訪れるリゾートで、カリブ海の絶景を楽しみながら過ごすことができます。ホテルによりサービスの質に違いがありますが、どのホテルも高級感に溢れています。

カンクン・ビーチリゾート
ホテルの目の前には白い砂浜とコバルトブルーの海が広がります。多くのホテルがオールインクルーシブで、料金を気にせず飲み物や料理を堪能することもできます。