利尻郡

利尻郡は北海道北西部の利尻島に位置し、利尻富士町と利尻町で構成されます。利尻島を中心として形成している多くの高山植物が咲き誇る自然豊かな島は、利尻昆布やウニ、ホッケなど海産物の産地として知られます。
概要
- 面積
- 182.12km2
- 人口
- 4,309人(2021年)
- 含む町村
- 利尻町、利尻富士町
- 地図
歴史
旧石器時代から人が住み始めたと言われ、5世紀から13世紀にかけてサハリン・北海道北部とオホーツク沿岸地域に栄えたオホーツク文化の遺跡が発見されています。江戸時代に和人と交易が行われ、ロシア人による襲撃事件が起きました。
旧石器時代、縄文時代、弥生時代
利尻島内では30以上の遺跡が知られ、栄町キャンプ場遺跡で石器が発見されています。やがて海面が上昇して宗谷海峡ができました。縄文時代中期には港町1遺跡が形成し、後期には本泊遺跡などが形成しました。
古墳時代、飛鳥時代
5世紀から9世紀末にかけてオホーツク文化が流入しました。クジラやクマを信仰し、漁労と海獣猟、ブタの飼育などを営み、大陸や本州と交易していました。
奈良時代、平安時代
オホーツク文化が衰退すると擦文文化期に入り、本土から土師器や鉄、雑穀栽培が伝わりました。
鎌倉時代、南北朝時代
13世紀からアイヌ文化が形成しました。
室町時代、安土桃山時代
特に記録は見つけられませんでした。
江戸時代
正保元年(1644年)に蝦夷地図でリイシリとして紹介され、和人と海産物の交易を行いました。元禄9年(1696年)に朝鮮から李志恒が漂着し、天明7年(1787年)にフランス探検家・ラ・ペルーズが訪れて利尻島をラングル島と命名しました。文化4年(1807年)に幕府から通商を断られたロシア人が利尻島を襲撃する事件が起こりました。翌年に幕府は会津藩に利尻島の警備を命じ、以降は東北諸藩や松前藩による支配などを経て、慶応3年(1867年)に幕府に返還されました。
明治時代、大正時代、昭和時代
明治2年(1869年)に蝦夷地が北海道に改称され、利尻島は北見国利尻郡となりました。明治18年(1885年)に小樽との航路が開かれ、明治35年(1902年)に鴛泊港が開港しました。昭和11年(1936年)から平成5年(1993年)まで稚内と利尻島・礼文島の航路が開かれました。

鷺泊港とペシ岬
鷺泊地区の近くにある夕日ヶ丘公園は夕陽が美しい展望台です。ここから利尻岳から鷺泊港や断崖絶壁のペシ岬まで一望することができます。

ポンモシリ島
夕日ヶ丘展望台から見える孤島がポンモシリ島です。ポンモシリとはアイヌ語で小さい島を意味します。海鳥の繁殖地で国立公園特別公園に指定されています。
雨天と晴天の利尻岳
利尻島の中心にある利尻岳は信仰の対象で、航海の安全を祈り豊漁を祈願する山でした。明治23年(1890年)頃に修験者の天野磯次郎が鴛泊から利尻山頂上まで登山道を開削したと伝えられています。日本最北端の日本百名山で、短い夏に綺麗な花を咲かせる山として知られています。
- 山行日
- 2006/08/24/2006/08/25
- 天 候
- 雨/快晴
- ルート
- 鴛泊登山口(04:40)~甘露泉(04:50)~長官山(08:00)~利尻岳(10:00)、
利尻岳(10:10)~長官山(12:05)~甘露泉(14:00)~鴛泊登山口(14:15)
鴛泊登山口(04:45)~甘露泉(04:55)~長官山(07:15)~利尻岳(08:55)、利尻岳(09:15)~長官山(10:30)~甘露泉(12:30)~鴛泊登山口(12:40) - 地 図
- 山と高原地図「利尻・羅臼」
- 同行者
- ひめ
- 標 高
- 利尻岳(1719m)、長官山(1218.3m)

長官山
民宿丸善さんに登山口まで送迎していただき、トイレで身支度を整えました。甘露泉の水場からポン山分岐を過ぎると長官山に到着します。

長官山
2日連続の登山になりましたが、天候に恵まれれば順調に高度を上げることができます。長官山のあたりでは、眼下にペシ岬が見えます。

利尻岳
長官山を過ぎた避難小屋のあたりから利尻岳が見えます。避難小屋には停滞していた登山者がおり、こんな日の登山は楽しくないだろうと話しかけられました。

利尻岳
長官山のあたりから利尻富士がその雄大な姿を見せます。避難小屋に顔を出してみましたが、昨日停滞していたおじさんはいませんでした。

利尻岳登山道
山頂に近づくと親不知子不知と呼ばれるザレ場があります。雨の日は登山道が川のようになり、2歩進んで1歩下がる感じで歩きにくいです。

利尻岳登山道
9合目を過ぎたあたりで昨日停滞していた方に会いました。ザレ場の親不知子不知は見晴らしも良く一度歩いているため、それほど苦に感じませんでした。

利尻岳山頂
山頂には祠があるだけで人はいません。展望も全くなく虚しい気持ちになります。山頂から見えるローソク岩もガスでシルエットしか見えません。

利尻岳山頂
晴天では13時には無事に下山でき、飛行機の出発まで温泉で疲れを癒すことができました。登山口から温泉、飛行場まで民宿丸善さんが送迎してくれました。