大分県の料理

温暖な気候と豊かな自然に囲まれる大分県は、海の幸や山の幸に恵まれています。鶏や魚を食材として、中世に中国や東南アジア、ポルトガルとの交易でもたらされた外国の食文化や米が十分に無い時代に発展した粉食文化などで生まれた料理が根付いています。
大分県の郷土料理

そらきたもち
姫島村に伝わるサツマイモと小麦粉の団子です。米が貴重な時代において、サツマイモを主食として利用するための知恵として生まれました。

じり焼き
黒糖を溶かした小麦粉を薄く焼いて巻いた菓子です。鍋の中で食材を煮詰める際にジリジリと音を立てることから名付けられました。

きらすまめし
漁師町で食べられる郷土料理で、刺身とおからを混ぜています。昔からたくさん獲れる魚と安価なおからを使うことで、貴重なたんぱく源となりました。

りゅうきゅう
新鮮な魚の刺身をしょうがや調味液に漬けた料理です。漁師たちのまかない飯や保存食として南部の沿岸地域から大分県全域に広まりました。

だんご汁
帯状に引き延ばした小麦粉の団子を味噌で味付けした汁で煮込んだ料理です。米づくりに適さない台地で、麦などの穀物が栽培されていたことで粉食文化が定着しました。

あじの丸ずし
佐伯市に伝わるアジを一匹丸ごと使う料理です。梅酢と塩でしめたアジに酢飯を詰め、赤しそを巻きつけている料理です。

頭料理
臼杵市に伝わる郷土料理で、魚を無駄にせず食べるための知恵として生まれました。タイやブリ、カンパチなど大型の魚を塩茹でして冷水にさらした料理です。

ごまだし
豊かな海の幸に恵まれた漁師町の佐伯市に伝わる料理です。大量に水揚げされるエソを擦りゴマやみりんなどと混ぜた調味料です。

あゆうるか
アユの身や内臓をミンチ状にして発酵させた鮎の塩辛です。アユはとれる時期が限られるため、保存手段の一つとして生み出されました。

くじゃく
白身部分を赤に着色したゆで卵を、緑色に着色した白身魚のすり身で包んで揚げた料理です。卵の断面がくじゃくの羽にある模様に似ているため名付けられました。

ゆずの皮煮
大分県は柚子の生産が国内上位で、厚めの柚子皮を砂糖で煮込んだ料理が生まれました。お茶請けやお節料理の一品として用いられます。

あいまぜ
竹田市に伝わる炒めた野菜にすり潰した豆腐を和えた料理です。一般的な白和えと異なり、ぜんまいなどの山菜やしいたけ、切り干し大根などが使われています。

こねり
豊後大野市で食べられている料理で、夏野菜のなすやにがうりを油で炒めて、出汁で溶いた味噌で味付けをし水で溶いた小麦粉を入れとろみをつける料理です。

酒まんじゅう
竹田市や豊後大野市でつくられている郷土菓子です。小倉あんを米で作られた生地で包んで蒸した菓子で、麹による発酵の力でまんじゅうを膨らませています。

ゆでもち
豊後大野市などに伝わる伝統菓子です。小麦粉と砂糖でつくられた生地に小豆あんを包んで平たく伸ばし、水で茹でてつくられた菓子です。

石垣もち
米作りが適さない台地では小麦などの穀物栽培が盛んで粉食文化が定着していきました。石垣もちは小麦粉や米粉の生地にサツマイモの角切りを混ぜて蒸し上げた餅菓子です。

鯛麺
姫島村に伝わるうどんの上に煮こんだタイを一匹丸ごとのせた料理です。タイは軽く塩焼きして出汁で煮て、その汁でうどんを茹でて味を染み込ませています。

けんちゃん
国東市で食べられている郷土料理で、大根や里芋、人参など根菜を使う汁物です。鎌倉の建長寺で生まれた建長汁をルーツとしています。

がん汁
ツガニとは河川に生息するモズクガニのことで、食べにくいツガニを食べる知恵として、ツガニをすりつぶして醤油風味に仕立てた汁物が生まれました。

鶏汁
鶏肉とごぼうなどを昆布出汁で煮たすまし汁です。客をもてなすときに鶏をさばいて、身や内臓などを鶏めしやがめ煮にして、鶏ガラも余すことなく鶏汁に使いました。

とり天
別府市内にある県内初のレストラン東洋軒が発祥とされます。食べやすいように骨のないもも肉を適度な大きさに切り、天ぷら粉の熱い衣をつけて揚げた料理です。

たらおさ
豊後大野市などの山間部に伝わる料理です。たらおさはタラのエラと胃を干した乾物で、たおらさを水で戻して醤油や砂糖で甘辛く煮詰めることが多いです。

物相ずし
中津市や宇佐市に伝わる料理で、酢飯に具材を混ぜた押し寿司です。米が貴重な時代に均等にわけるため、正方形に分けられています。

お方ずし
大分市に伝わる料理で、酢飯に焼きほぐしたアジと甘く煮たうずら豆を混ぜて俵型にした握り寿司です。農業の繁忙期に庄屋が小作人に振る舞いました。

あみめし
豊後大野市などの県南部の山間部に伝わる料理です。あみはスルメを意味する方言で、細かく刻んだアミを使う炊き込みご飯です。

黄飯と黄飯かやく
臼杵市に伝わる郷土料理で、クチナシの実で着色したほのかに黄色いご飯です。臼杵の武家や商人たちが豪華な食事を演出するためにつくられました。

鶏めし
大分県北部を中心に全域で食べられる鶏肉とごぼうを炊きこんだ料理です。食料が乏しい時代に鶏肉は貴重なたんぱく源となりました。

ひゅうが丼
津久見市に伝わる漁師料理を源流とする料理です。新鮮なブリやマグロの赤身を特製のタレに漬け、ご飯に乗せた丼ぶりです。

やせうま
平たい小麦粉の麺を茹でて、きなこや砂糖をまぶした菓子です。黒糖やココアパウダーなどで応用したものも現れています。

鮑腸
小麦粉をうどん状にして薬味を入れただし汁で食べる麺料理です。大分県は穀物栽培が盛んで、収穫した小麦を挽いた地粉で多くの料理を生み出しました。
大分県の料理

日田焼きそば
日田市のB級グルメで、炒めるというより焼いた感じで、一般的な焼きそばに比べてパリパリ感があります。

からあげ
戦後にたくさんの養鶏場が設けられた中津は、旧満州からの引揚者が中国で食べた唐揚げを再現したことで普及し、唐揚げの聖地となりました。

別府冷麺
別府市の胡月は、別府冷麺発祥の店と言われます。別府冷麺に定義はなく店舗により異なり、湯上りの火照った身体に染みる一杯です。

九重夢バーガー
九重夢吊橋を記念して製作されたバーガーで、九重連山で飼育された豊後牛のパテ、新鮮なレタスなどの野菜を使用しています。

長者てぼ定食
九重連山で採取された山菜を使用したご飯と天ぷらが膳に乗せられています。これにてぼと呼ばれる竹かごに詰められた料理が追加されます。

長者てぼ定食
竹かごの中に地鶏のたたきや煮物、ハエの甘露煮などの総菜が小鉢に入れられています。

地鶏炭火焼定食
九重連山の麓ではシャモなどの地鶏が飼育されています。地鶏特有の歯ごたえある弾力と旨味が食欲をそそります。

佐伯ラーメン
昭和45年に開店した佐伯市の天津ラーメンは、お母さんが一人で切り盛りする激安で量が多い塩とんこつラーメンです。
大分県の地ビール等

星の雫
くじゅう高原ビールは、九重連山の自然濾過天然水を使用した本格的なドイツビールです。