まいぷら

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山旅(登山)で使う地図とコンパス

地図を読む

日本百名山などの有名な山は、登山道に道標が整備されているため地図が無くても登頂できる山が多いかもしれませんが、地図やそれに代わるものを持たずに山に入ることは感心できません。もし道迷いを起こした場合などでは向かうべき方向が分からずに、山から無事に抜け出すことはできないと思います。

地図の情報を読み取るためにはコンパスの有無で雲泥の差があります。遠くに見える山を知り、現在位置を把握し、どの程度の道のりで到着できるのかを知るためには、地図とコンパスを併用しなければ知ることができないと思います。

山旅(登山)で使う地図

現在はスマホの地図機能やGPSなどがあるため紙の地図だけではなくなりましたが、基本的な紙の地図を主体に考えてみます。書店などで様々な地図が販売されていますが、登山で使用される地図は概ね山と高原地図が一般的です。山と高原地図には、日本百名山やその近傍の山が収録されており大抵の山はこの地図で事足ります。

山と高原地図に含まれていない山を歩く場合は、国土地理院が刊行する地形図を使用することになります。国土地理院の地形図はネットで取り寄せることもできますが、大きめの書店でないと販売されていません。登山用として用意されたものではないため、一つの山塊で複数の地図を購入しないといけない場合があります。

山と高原地図

山と高原地図は、5万分の1などの縮尺で登山に特化した地図です。カラフルかつ防水加工が施されているため、見やすくて破れにくく雨に強くて汚れにくいです。さらに登山に必要な情報が豊富に掲載されるため、とても使い勝手は良いです。欠点としては、5万分の1の地図に豊富な情報が記載されているため、地形がわかりにくい場合がありますが困るものことではありません。

日本百名山などの主要な山を収録しているため、よほどマイナーな山を目指す以外はこの地図で問題ありません。コースタイムや水場などの貴重な情報が掲載されるため、事前準備としてルートを確認して必要な情報を入手することも可能です。

国土地理院の地形図

国土地理院が刊行する地形図は、2万5千分の1や5万分の1で地形が分かるように図化されています。登山で使用する場合は、地図の枚数が増えてしまいますが、詳細な地形が分かる2万5千分の1を選択した方が良いと思います。

地形図は1枚1枚は数十円と安いですが、登山のために作られていませんので複数の地図を用意しないといけない場合がほとんどです。単色で作られているため馴染みにくく、1枚の紙で販売されるため折りたたむ必要があり、防水加工されていないため雨などに濡れないような対策が必要です。

ガイドブックや観光マップ

登山ガイドブックは、山の説明のほかに山と高原地図やそれに類する地図とコースタイムなどの情報が記入されています。地図が掲載されるガイドブックは、本で重たいですが簡単な登山では使えると思います。ただし、ガイドブックは山塊のごく一部しか地図の掲載が無いため、エスケープルートなどを探すのは難しいと思います。

観光協会などが配布する観光マップのような簡単な地図では山に入らない方が良いです。観光マップは方向や距離などがデフォルメされているため、歩いて見るとまるで違い、道標が整備されて道迷いしないルートだとしても、予想以上に遠くて下山に遅れることが想定されます。

山旅(登山)で使うコンパス

一般的に登山で使用されるコンパスは、オイルが封入された平たいコンパスです。登山用品店ではシルバコンパスなどがラインナップされていてどれも同じ形なので、オイル封入のフラットコンパスであれば好みに合わせて扱いやすいものを選べば良いです。

コンパスは方位だけを調べるものではなく、目的地や自分の位置、目的地からの直線距離などを知るツールになります。最近は見かけませんが、丸いコンパスよりは平たいコンパスの方が絶対に使いやすいです。また、玩具のようなキーホルダータイプのコンパスなどは全く役に立ちません。いくら軽量化できるとしても、使えなければ意味がありません。

地図とコンパスの扱い方

地図とコンパスの扱い方は、簡単に掲載しましたが、できれば専門的な書物を読み、研修を受けると良いです。大切なのは実際に登山で使用することだと思います。最初は時間がかかりうまく扱えないかもしれませんが、山の中で遊んでいるうちに上達すると思います。

かつての山の先輩たちは、自分たちで地図やコンパスの扱い方を習得している人がほとんどでした。慣れてくれば短時間で概ねの方向などを簡単に知ることができるため、いろいろと試行錯誤して自分のものにすることが技術習得の近道である気がします。